名ゲームの影に、名曲あり。ゲームを語るときに忘れてはならないのが、そのゲームを彩るサウンドだ。このコーナーでは、ゲームミュージックをこよなく愛するライター・碧(みどり)が自信をもっておすすめできるゲームミュージックのサウンドトラックを紹介していく。

■Arcade Disc in JALECO -ACTION-(2013年/クラリスディスク)

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先日、本誌記事にもしばしば登場する「高田馬場ゲーセンミカド」に行ってきた。ヘッドフォン付きパカパカパッションがいまだに遊べる、というレア環境が用意されているのである。ミカドになる前は2階がビリヤード場だったよな、と思いながら上がっていくと、格ゲーフロア独特の熱気が伝わってきた。その一角にゲームサントラのCDケースを見つけ、思わず1枚買ってしまった。今回はそのCDをレビューしよう。

買ったのは、「Arcade Disc in JALECO -ACTION-」2枚組だ。このシリーズはほかに「-SHOOTING-」、「-VARIETY-」と発売されている。

基本的に当時のピコピコ音源でアレンジはされていない。この頃の原曲収録となると、どうしても元ゲームを触ったことのある人向けになってしまい、すべての方にお勧めはできないが、現在ジャレコはゲーム部門から事実上撤退しているだけに、ジャレコで反応してしまうゲーマーな方は購入を検討してもよいだろう。

DISC 1

1.ノーティボーイ
2.ポップフレーマー
3.ブループリント
4.カメレオン
5.パラレルターン
上記は1トラックずつのプレイBGM形式になっている。SEも入っているため、少々落ち着かない。ちなみにゲームは1980年代前半~中盤のもの。

6.~21.シティコネクション
チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調」の第1楽章がテーマ。各ステージで微妙にアレンジされていて、そのトラックがすべて収録されている。
プレイ中はあまり気にならないが、CDからパルス音で延々同じテーマが流れてくると、さすがに飽きてくる。80年代中盤までは、こういったクラシックがアレンジされてメインBGMとして使われるタイトルもそこそこあった。

22.~29.モモコ120%
なぜか「ラムのラブソング」がBGMの脱出ゲーム。ステージが変わってもBGMは同じ。
キャラクター変更移植作品として、FC「うる星やつら ラムのウエディングベル」がおなじくジャレコから発売されている。

30.~38.忍者じゃじゃ丸くん VSシステム
ジャケットにじゃじゃ丸があったのでこのCDを選んだ。アーケード版が出ていたことは知らなかったが、FC版をやっていたこともあり、懐かしく聞けた。覚えやすいメロディとテンポのいいゲーム内容がマッチしている。当時はゲームに夢中であまり感じていなかったが、曲数は少ない。

39.~54.サイキック5
BGMだけ聞いていても、なんだかかっこいい。このCDでそれまでなかったループの長い曲が多く、RPGなんかにも使えそうだ。「ブンタのテーマ」はFC『キャプテン翼II』と雰囲気が似ているな、と思ったが、メタルユーキ氏(『キャプテン翼II』サウンド担当のひとり)の影響が大きいかもしれません、とライナーのインタビューで作曲者の坂本慎一氏が答えていた。

DISC 2

1.~14.ぶたさん
ぶたが爆弾を投げ合うゲーム。爆弾戦争というとボンバーマンが有名だが、またちがったスピード感がある。バンジョー風の音色がプレイ画面とうまいことマッチして、ポップな感じを出している。

15.~43.銀河任侠伝
各所にパロディがちりばめられたジャレコ伝説のアクションゲーム。「銀河任侠伝」で検索してもらえれば、関連文献からその雰囲気がつかめることと思う。BGMも素直によいのだが、パロディ場面で流れる、パクリともつかない「Youはshock」ぽいメロディや、「重いコンダラ~」と歌い出したくなるようなタイトルもしっかり収録されている。

49.~70.魔魁伝説
ゲームに対して音楽が負けてるなあ、というのが正直な感想。同時発音数が1~2音という部分も多く、パーカッションパートなし、ベース音に当たるパートもほぼ聞こえないため、音が薄く感じてしまう。1988年作品だが、80年代前半のBGM、という感じがしてしまった。

71.じゃじゃ丸ポップコーン
まさかこんな音源が収録されているとは。このCDの目玉トラックと言ってもいい。これは、ヨーカドーなんかのゲームコーナーの片隅に設置されていそうなポップコーンマシンが喋る、その音源。アンパンマンやキティちゃんなどポップコーンマシンにもいろいろあるが、ジャレコが出していた「忍者じゃじゃ丸くん」のものがあるのだ。反応してしまった人は、このCDを買って音声を堪能すべし。ぽこぽこぽーん。

高田馬場に行った際には、ミカドの2階でゲームCDを眺めてみるのもおすすめだ。

■公式オンラインショップ

クラリスディスク
「Arcade Disc In JALECO -ACTION-」のページ

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著者プロフィール

碧(みどり)ライター
音楽好きな理系出身フリーライター。よくやるゲームは『リフレクビート』と『ぷよぷよテトリス』、『戦国大戦』。対戦格闘ゲームは『鉄拳』派、コンシューマはまったり派。『DQ』はII、『FF』はタクティクス、プロ野球は大洋ホエールズ。ゲームをやっていると、まずBGMが気になる。ゲーム音楽バンドがやりたい30代。