第1回 スチームパンクの興りと、そのころのゲーム業界

はじめまして、筆者はスチームパンクバンド『Arte Macchina(アルテマキナ)』のボーカリストとして、またその物語を創る作家として活動しているJim(ジム)と申します。ひとりのスチームパンクアーティストとしての目線から見ていくと、皆さんとはまたちがった観点からゲーム業界が見えるのではないかと思い、筆を執りました。お暇なときに一瞥いただけると幸いです(・ω・)

今回のこのコラムは、趣向を変えてここ数年またジワジワと波が来ているスチームパンクとゲームの関わりや、ゲームに登場するスチームパンクをご紹介していく、その名も「蒸気と歯車のゲーム日和」。その第1回は「スチームパンクの興りと、そのころのゲーム業界」についてお話しします。

「そもそもスチームパンクって何だ?」って人のためにザックリと説明すると、

「SFのサブジャンルのひとつで、電気やガスより蒸気機関が発展した世界観」

みたいなことなんだけど、イギリスの産業革命やアメリカの西部開拓時代がモチーフになることも多い一方で、実際ファンタジー的な要素も強くて「こうじゃなきゃいけない」ってルールはあまり無いように感じてます。そもそも、スチームパンクって言葉そのものが、できてからまだ30年ほどしか経ってない、比較的歴史の浅いジャンルでもあります。

30年前といえば、日本のゲーム界はファミコンが大ブームだったころだけど、RPGだと『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』と言ったようなファンタジーものが多く、STGでは宇宙SFものやサイバーが多かった印象があります。要は、まだスチームパンクがゲームに深く関わってきていない時代なんですね。

というのも、スチームパンクに大切な要素のひとつとして、こまかなディテールのガジェットが必要であったこと。また、キャラクターの描き分けに関しても、生成の布に革や真鍮、銅といった同系色を多く使ったりと、ファミコンのスペックでは表現しづらかったことも挙げられます。これが、当時ゲーム界にスチームパンクがあまり作られなかった要因のひとつとも言えるでしょう。

表現の技術が高まった今ではゲームのなかでも美しいスチームパンクが表現されるようになり、さまざまなゲームでスチームパンクな要素を楽しめる時代になりました。

ヴィクトリアンな家具や調度品、パイプの張り巡らされた路地裏、蒸気で白くもやのかかる街並み。

実際にその世界のなかでキャラクターを操作し、ときにはその主人公の視点で物語に入りこむ。そんな世界観を映画やドラマより身近に感じられるのは、ゲームならではの良さだと筆者は考えています。

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(イラスト・汐爺)

さて、次回からは実際に、そのようなスチームパンクが登場するゲームたちを紹介していきたいと思います。お楽しみに(・ω・)!!

【イラストレーター紹介】

汐爺(Shio*g)  フリーでイラストを描いています。おもにCDジャケットやバンドメンバーさんのキャラクターイラストなどを描かせていただいています。

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著者プロフィール

Jim
Jimスチームパンクアーティスト
スチームパンクバンド『Arte Macchina』のボーカリスト。作詞、作曲、物語の原作のほか、ゴーグルや革細工等のスチームパンクアイテムの製作をしています。

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