ゲームガンバをご覧の皆さん、ドーモこんにちは! ティーズガーデンの川中です。

先日、期間限定配信であるマム・タロトのクエストにて、こんな未確認生物を捕まえました。

まごうことなきツチノコ

ツチノコについても言いたいことがたくさんあるので、それはまたの機会に! ってか、マム・タロトの武器は引きが悪くてろくなものが出なかった……。

ゲームとリアルそれぞれのシッポ

さて、今回のテーマはこちらです。

「尻尾」「ええ尻尾ですね」(追悼:大杉漣さん、映画「シン・ゴジラ」より)

モンスターハンターシリーズの醍醐味の一つといえば、モンスターの尻尾の切断! 尻尾をズバッと切り落とせば気分はスカッと爽快、しかもモンスターの素材が手に入ったり、相手の攻撃力が低下したりと、いいことずくめなのであります。

今回のターゲットはこの毒妖鳥・プケプケ。こっちみんな

戦闘中でも尻尾を切ったら即、剝ぎ取り。モンハンあるあるですね

そう、だから尻尾を切り取られて怒りに震えるモンスターが目の前に迫っていようが、堂々と素材の剝ぎ取りを行なうのである(このあとキャンプ送りになるまでがセット)!

トカゲといえばシッポ切り

ところで尻尾が切れるといえばトカゲですが、現実世界ではトカゲの尻尾が切れるとどうなるのでしょうか。子供の頃トカゲを捕まえて、尻尾を切ってしまったという経験がおありの方、少なくないですよね?

それでは以下の写真をご覧ください。

※爬虫類が苦手な方も頑張って観てね! ガンバって観てね!(大事なことなので以下略)

切れてしまったリアルな尻尾

これは「ヒルヤモリ」というヤモリの尻尾です。ヒルヤモリは全身が美しい緑色をしており、本来は夜行性であるヤモリの中で、日中に活動するという少し変わった習性を持っています。不運なことに、飼育中に尻尾が切れてしまいました。

こちらがヒルヤモリの全身。昼(ヒル)に活動するからヒルヤモリ

トカゲの尾が切れるメカニズム

実は、ヤモリを含むトカゲの仲間は尻尾に対する刺激(つかまれる等)だけではなく、なんと自らの意思で尻尾を切り離すことができます。

下の図のように、尻尾の中の筋肉と骨には細かく節(ふし)が刻まれており、この節に圧力をかけることで、尻尾が切り離される仕組みです。

点線の部分が筋肉と骨の切れ目。実際はもっと細かい。この部分をトカゲは任意で切り離すことができる

トカゲが危険を感じた時にはひとりでに尻尾が切れることもあるので、これを「自切(じせつ)」といいます。

触っていないのに尻尾が切れるイメージ。ホントにこんな感じ

このヒルヤモリもケージのフタを閉めた時の音に驚いて自切してしまいました。大きな音や急な振動は自切の原因になりやすいので、トカゲを飼育している方は注意しましょう。

実際に切れた尻尾が動き回る様子は、ティーズガーデンのこちらの動画をご覧ください。
※観る人によっては閲覧注意です!
「切れても動くトカゲのしっぽ(アーカイブ)」

なお、トカゲの仲間にはオオトカゲのように尻尾が切れない種類も存在します。

なぜ尾が切れても平気なのか?

しかしまあ、想像してみてください。尻尾が切れるということは、自分の体の一部がなくなるということです。それは相当大きなケガであるはずなのですが、実際はというとー…

尻尾が切れたため、慌ててカメラを持ってきて撮影した写真

ご覧のように、切断面に出血の跡はほぼありません。これは尻尾が切れた瞬間に、切断面の筋肉が反射的に収縮するためです。つまり、自らの筋肉で止血を行っているわけです。まるで何らかのバトル漫画めいたメカニズム!

切れて2時間ほど経っているものの、切り口の雰囲気はおわかりいただけるだろう

切れた方の尻尾も、切り口の筋肉が盛り上がって固まっているのが確認できます。

尻尾の断面を簡単に図で説明すると、以下のようになります。

尻尾の断面図。筋肉が中心から外に向かって花びらのように展開する

ゲーム内でも再現度高し

ということで、先ほどのモンスター「毒妖鳥プケプケ」の尻尾の切断面をご覧ください。うーん、見たところかなりリアルに再現されています。

ベストアングルを求めモンスターの周囲をつけ回すカメラマンの鑑

ふと、切れた尻尾が再生するかどうか気になってタイムアップまで観察し続けた(約40分)のですが、再生しませんでした。尻尾が再生するギミックがあっても面白いかも。

先っぽの赤い切り口から尻尾が再生する…ような気がした

切った尻尾が5分くらいで再生して、50分以内に5本集めろ! 的なイベントクエストが配信されると有難いのですが(個人の希望)。

実は切れるのは一度きり

っと、ここまで書いて思い出したのですが、実際には一度切れたトカゲの尻尾は再び切れることはありません。正確には「生えてきた尻尾(これを再生尾といいます)は再び切れない」のです。

どういうことか順番に見ていきましょう。尻尾を失ったトカゲは、自分の体力を消費して尻尾を再生させます。写真は自切してから約三週間後の様子。

尻尾が切れて二週間。ニョキッと肉の芽が生えてきた

この時に生えてくる尻尾は、元の尻尾と違い一回りほど細くて短く、色も黒っぽくなります。

トカゲの種類にもよりますが、おおよそ2ヶ月程で尻尾の再生が完了します。前の写真よりも新しい尻尾が少し伸びていますよね。これが「再生尾」です。

二ヶ月後。尻尾は生えてくるが、完璧な形には戻らない

ヒルヤモリだと体の色が緑色なので、再生尾との違いがわかりやすいですね。他のトカゲでも再生尾はおおむね黒っぽく、元の尻尾よりも縮んだ感じになってしまいます。

下の写真は「トッケイヤモリ」というヤモリの再生尾です。やはり元の尻尾より一回り小さい尻尾が生えてきています。

トッケイヤモリの再生尾。やはり元の尻尾とは見た目も質感も違う

生えてきた尾には切れる仕組みがない

この再生尾の部分には、先ほど説明した筋肉と骨の節がありません。代わりに癒着した軟骨で再生尾が形成されるため、切り離すことができなくなります。

再生尾が切れない理由はよくわかっていませんが、おそらく二度も尻尾を切るようなピンチに陥るトカゲはどのみち自然界では生きていけない、という創造主の判断からなのかもしれません。自然の掟は厳しい。

再生尾は切れない(尾が切れないとは言っていない)

まあ、実際は上の図のように再生尾の手前、元からある尻尾の部分には自切機能が残っているのですが(なんじゃそりゃ)。

再生できるとて万能ではない

なお、尻尾の再生が必ず成功するかというとそうでもなく、再生する過程で体力を使い果たしたり、尻尾の切断面から細菌感染を起こしたりして死んでしまう個体もいます。やはり体の一部を作り直すというのは楽な作業ではないようです。

ということで、爬虫類が好きな人はモンハンで尻尾切断に成功するたび「トカゲの尻尾とソックリだなあ…」と感じていたわけですが、そのことについて改めて解説してみました。

イビルジョーの肉々しい尻尾。う、美味そう

それでは次回もお楽しみに。以上、ティーズガーデンの川中でした!

尻尾の再生とそれにまつわる不思議については、ティーズガーデンのYouTubeチャンネルにて動画でも解説しているので、そちらもぜひご覧ください!
「トカゲのしっぽは生え変わる…だけではない謎。」

※動物の写真およびイラストの著作権はすべてオフィスティーズガーデンに帰属しています。無断転載はお断りいたします。

このエントリーをはてなブックマークに追加